頭の中が忙しい

自閉症スペクトラムと付き合いながら今日も育児をがんばる日記

躁状態

実は、ここ10日くらい躁状態が続いていました。
きっかけは子供がインフルエンザにかかったことで、病院で診断が告げられた瞬間「しっかりしなきゃ!」とスイッチが入った感覚がありました。

子供の看病に加え、自分までインフルエンザにかかったら大変だという緊張感、周囲の人への連絡などやらなければやらないこと、が重なって脳が覚醒状態になり、異常に元気な日が続きました。

子供の体調が治ってからもなかなか覚醒状態は覚めませんでした。
本屋さんに行けば読みたい本がどんどんみつかります。
家事もテキパキとこなし、料理なんて品数を作りすぎてしまうほどでした。
アイディアもバンバン浮かび、まさに「頭の中が忙しい」状態でした。

また、普段の私は人付き合いが苦手で、自分から遊びに誘うということはほぼありません。
しかし最近、たまたま支援センターで出会った人に気の合いそうな人がいて、「また会いたいな〜」と思いながらもいつものようにアクションが起こせずいたのですが、躁状態に入ったことで「思い切って連絡してみようかな」と言う気持ちがふつふつと湧き上がりついに自分からお茶に誘いました。

また、買い物についても普段はかなり慎重で、必需品以外は欲しいと思ってもなかなか買うには至らないのですが、この時はずっと欲しかったキッチングッズをさっさとポチッてしまいました。

スイッチが入った瞬間から、自分が躁状態だという自覚はありました。
だから人を誘う時も、買い物をする時も、これは躁状態がそうさせているのかもしれない、という認識はありました。

それでも、普段臆病すぎてやりたいのにできないことを躁の勢いを借りてやってみよう、という気持ちが強く、結局実行に移してしまいました。

結果として、お茶に誘った方とは仲良くなれたし、キッチングッズも1000円にも満たないもので金銭的な痛手にはならなかった上、とても役立っています。

だから後悔はありません。むしろ勢いで行動してよかったとさえ思います。

しかし、躁状態が落ち着いた今振り返って、一抹の虚しさも残ります。

以前の記事で、「やりたいことをやる勇気を持つ」という今年の目標を掲げました。

普段の私は、欲しいと思うものがあっても、人から変だと言われたらどうしよう、もっといいものがあったらどうしよう、もっと安く手に入る方法があったらどうしよう、と様々なことを恐れて手に入れる勇気が出ません。

また、自分がやりたいと言ってやったことには責任が発生すると思うと、それくらいなら人のやりたいことを優先していた方が気が楽だからと、やりたいことを口にすらしないことも多いです。

しかしそれではいつまで経っても自分のしたいことなんてできないと気がつき、今年は勇気を持って行動したいなと思っていました。

でも、それがようやくできたかと思えば、病的な状態によるものだったのかと虚しく思えてしまったのです。

幸い、「躁状態かもしれない」と主治医に相談したことをきっかけに、異常な覚醒状態は切れました。
気力で動いていた分、疲労が溜まっていたようで、今は軽い鬱状態ですが動けないほどではないのでホッとしています。

私の場合、自分で自分の躁状態に気づくことができるので暴走を防ぐ意味でいいのかもしれません。しかし自覚があるのに止められないのはもどかしいし、この後絶対鬱状態になるんだよなぁ…と思いながら元気に過ごすのもしんどいです。


そして、普段抑圧している自分の気持ちをようやく行動に移せたとしても、それは単に病気の症状がそうさせているんだと思うとやるせなくなります。


なんにせよ、自分から声をかけて友達ができたこと、お気に入りのキッチングッズが加わったことには変わりはないのでよしとして、しばらく疲労回復に努めようと思います。