頭の中が忙しい

自閉症スペクトラムと付き合いながら今日も育児をがんばる日記

ママチャリがダサくて不便なのも少子化の一因だと思う

最近電動ママチャリを探している。
子供が保育園に通い出したら通園に必須だからだ。

しかし、街で見かける子連れ女性が乗っている自転車ってはっきり言ってダサい。

やたら可愛らしい車体にゴテゴテとチャイルドシートやら雨避けカバーやらをつけて、カラフルなヘルメットをかぶった子供達を乗せて、必死に自転車を漕ぐ姿は所帯染みていて、自分はこうはなりたくないな…と思っていた。

だから最初は、普通の電動自転車にチャイルドシートだけつけて乗ろうと思っていた。しかし、色々調べるうちにどうやら安全基準の適合車というのがあって、それを満たさないと子供を2人乗せてはいけないらしいということがわかった。

最終的に子供が何人になるかはわからないけれど、絶対に一人っ子!と決めていない以上、一応2人乗せられる自転車にしておきたい。

だから基準を満たした自転車にせざるをえない。

そうなると、驚くほど種類は限られる。

こんな感じの、タイヤが小さくて胴体が長いモデルが大半だ。

確かに最近はデザインもこだわったものが多くて、この画像の自転車も可愛いのは可愛い。だけど、いかにも「ママってこういうの好きでしょ!おしゃれにしといたよ!」という感じがして嫌だった。

それでタイヤが大きくてぱっと見普通の自転車に見えそうなものがないか探してみた。

それで見つけたのがこれだ。なんとおしゃれママ雑誌VERYとのコラボ。いいじゃんこれにしよう!と決めかけたけれどネックがあった。まず値段が高い。そしてタイヤが大きく高さがある分子供を乗せるのが大変らしい。そして、最大のネックが前に子供を乗せるとカゴがつけられないということ。

ママチャリのことを調べ始めて初めて知ったのだが、子供が2歳くらいになるまでは後ろ乗せはできないので前に乗せるチャイルドシートが必要になる。

こういう、あらかじめ前かご部分がチャイルドシートになったものを買うか、

フロントシートを買って後付けするのだが、車種によってはフットレストとカゴが干渉してしまう。VERYコラボはまさに干渉するタイプなため、小さい専用のカゴにするか、カゴなしにするか。

ママチャリなんて子供を乗せて買い物行くためのものといっても過言ではないのに、それはない。

(正確には専用パーツでカゴを前にずらしてつけることはできるみたいだけど…ママチャリなのにその一手間が必須なのはなんだかなぁ)

子供が2人以上になるかもしれない、とか、買い物して荷物もつみたい、とか、2歳未満の子も乗せたい、とか、条件を加えていくと結局街ゆくママたちが乗っている所帯染みたママチャリに行き着くんだな…と思い知った。

全くテンションが上がらない買い物なのに15万円近くする。

しかも子供たちを乗せて走るのなんてほんの数年なのに。

そもそも子供が2人以上産まれる保証だって全くないし、何歳差になるかだってわからないのに。

ママチャリなんて選択肢がめちゃくちゃ少ないのに、不確定要素が多すぎて、決めるのがとても難しい。ものは試し!と適当に決められる値段でもない。

チャイルドシートだって、ベビーカーだって同じような状況だ。

ただでさえ子供を連れての移動は大変なのに、法律や規則がどんどん増えて、必要な道具はどんどん重装備になっていく。

結局、各家庭が金銭的な負担を強いられるし、子供にチャイルドシートを装着する面倒さとか無駄に重装備で重たい自転車を漕ぐ大変さとかは母親たちが引き受けないといけない。

こういうことが積み重なると、「子供は1人でいいかな」と思うのが合理的で自然な判断と思える。


ママたちのことを考えました☆という謳い文句はママチャリだけでなく、車とか、いろんなところで見かける。

ママたちのことを考えてくれるのはありがたい、ありがたいけれど、それを企画した人たちに「じゃああなたたちはそれに乗りたいですか?」と聞きたい。

法律やルールを決めた人たちは、一度でもママチャリやファミリーカーで子供の送迎をしながら通勤をしたことがあるのかと言いたい。

私たちはママという生き物として突然湧いてきたんじゃなくて、普通の大人なんだから。

ママたちに特化したおしゃれ☆で高性能な自転車を極めてほしいんじゃない。

普通の大人が違和感なく乗れる普通の自転車が、手に入りやすい価格になってくれることの方がよっぽどありがたい。

ゴテゴテの安全適合車は誰も好きで乗るわけではないんだから、行政が子育て世帯にレンタルしてくれるとか、地域でシェアするシステムができるとか、なんとかならないものかなぁ。