頭の中が忙しい

自閉症スペクトラムと付き合いながら今日も育児をがんばる日記

コミュ障害なりにママ友作りをした話

私は人間関係が苦手だ。

面倒事は極力避けたいのであんまり人と関わらないできた。

小学校のときから、学校の帰りに女子同士で一緒に歩くとおしゃべりばかりしてちんたら歩くのが面倒で、1人でさっさと帰ってきていたくらいだ。

だから特別いじめにあったり、喧嘩をしたこともないけれど、なんとなく浮いてしまっていることはままあった。友達も少ない。


そんな私だけど、子供を産んだことをきっかけにママ友作りにはチャレンジしてみようと思った。

一番の理由は、夫の転勤が出産時期と重なったからだ。単純に知り合いが1人もいないという状況はさすがにマズイと思った。私は自分がかなりの確率で産後うつになるだろうと予測していたので、完全に子供と一対一で過ごすのは危険だと思ったからだ。

そしてもう1つは、人間関係を築く練習をしたかったから。小さな子連れ同士なら「何カ月ですか?」「男の子ですか?女の子ですか?」と声をかけやすい。話題も子供のことなら途切れない。これまで自分から進んで友達を作れなかった私にとってはとっつきやすいテーマがあるという意味でチャンスだと思ったのだ。

子供が生まれて数ヶ月、ママ向けイベントにいったり支援センターで声をかけてみたりしたおかげで何人かママ友ができた。「うまく雑談できなかった、やっぱり私変人だ」と落ち込むことも多いし、苦手な人もいる。

だけどがんばってみてよかったと今は思っている。

赤ちゃんを育てるってコンビニの店員をやってるようなものだ。1つ1つの仕事は難しいことなんてない。次から次に新しく仕事は出てくるし、初めは戸惑うけれど、慣れてしまえば誰でもできることだ。

だから何人かで回せばそう大変でもない。
お客さんが途切れなくても、誰かがレジ対応している間に他の人が品出しをすればいいし、トイレにだって行ける。

いきなり「メルカリ便出したいんですけど〜」とか、新しい仕事を頼まれてもやったことがある店員に聞けば即解決する。

酔っ払いが来て絡まれた上に店内で嘔吐されたって、みんなで「嫌な客来て大変だったねー」なんて愚痴りながら掃除すればいい。


子育てだってそうなのだ。
泣いていても誰かにあやしてもらっている間に家事を進められれば楽だ。急に病気したり夜泣きが続いても「今日しんどかったねー」と誰かと話しながらお世話できれば、そんなにストレスにはならない。

だけど、これを1人で回そうとするから大変だし休まらない。


昨日初めてママ友の家に遊びに行った。各々の子が遊びまわるし、離乳食やおむつ替えがあるからみんな結局我が子の世話に追われる。だけど、ちょっとトイレに行く間お互いの子を見ていることができるし、大変な場面をリアルタイムで共有できると心が軽くなる。


ママ友と言うと人間関係のトラブルが絶えないイメージがある。
確かにSNSで頻繁に連絡しあい、お互いの子の誕生日やクリスマスにホームパーティをし、一緒の幼稚園に通い…なんてやり始めると当然合わない人も出てくるだろう。

多分、女子中学生の友達関係のような濃密な関係を望むと女同士、面倒くさいことになっていくんだと思う。

だけどママ友なんてコンビニのバイト仲間くらいの距離感でちょうどいい、と割り切って仕舞えば結構快適だ。

お互いがスムーズに仕事を進めるために、それなりに上手くやれればそれで上出来。たくさんのバイト仲間と仕事するうちにもしかしたら気の合う人と巡り会い、仕事抜きで一緒に遊びに行くくらいになるかもしれない。

子育てなんて1人でやるのは非効率極まりないのだ。最初はとりあえず、子の月齢が近いとか、家が近所だとか、夫の休みが合うだとか、利害が一致しやすい人と協力しあってみる。その中で運良く気の合う人がみつかるといいなと思う。